・・・前回からのつづきです・・・・
生産の場面
生産の場面で良く言われる重要なことが生産の増大のためです。
生産がなければ分配もできないですから、生産の増大に役立つような分配を考える必要があります。そして、労働が必ずしも「快」でないことから、「貢献力(生産力)のある者」の労働意欲を高めるために必要な範囲での格差はやむをないということになります。
そこで、分配の基準は原則として「必要に応じて」ではなく、「貢献に応じて」になってきます。この場合、貢献に応じていれば搾取ではないことになります。
ここで、労働が必ずしも快でないと言いましたが、労働は本来は快であるという考え方もあります。
しかし、現実には気ままな労働で足りる場面は少ないように思います。ですから、労働は不快な要素を含むと考えますが、そうすると労働という不快を伴う貢献に対して分配し貢献に報いること必要になります。
また、労働の要素として貢献を含めました。単なる生産物を生み出す労働ではなく、他人に貢献する生産物とそれを生み出す労働が必要とされるのです。
そのために、格差が生じるのです。
なぜそうなのかというと、消費の場面を考えると理解しやすいと思います。
消費の場面
消費の場面では、私たちが欲求を満足させようとします。
私たちはより良い物、良いサービスを求めますので、そのような財を提供できる人・会社を重宝します。
そうすると、良い物を作る等の「貢献力」がある人・会社に対価が集まります。これによって、公権力のある人や会社は豊かになり、さらに労働をし人々が求める財を提供しようとします。
したがって、消費の場面において私達が財に好む好まないという格差をつけるから、人々が好む財を生産できるかという生産場面での格差を生むことになります。
しかし、このことのマイナス面は、「貢献力」が無いと買ってもらえないことになり、ひいては生きていけない・破産するということになります。
なお、この場合でも貢献に応じていれば、分配は搾取ではないことになります。
・・・次回につづきます。