「いま,ガソリンが安くなっているので,買っておけば必ずすぐに値上がりする。」などという,商品先物取引業者の勧誘を受け,断り切れずに契約してしまった方のケースです。
最初に,証拠金として300万円を預け,その後,「取引をもう少し大きくした方がいい。」とか,「いま,値下がりして損失が出ているので,追証拠金が必要だが,もう少し待てば必ず値上がりして利益が出る。」などといわれて,追加で700万円,合計1000万円を預けましたが,最終的に約480万円の損失を出して取引が終了しました。
受任後,依頼者は高齢であり,しかも,交通事故の後遺症で判断能力が低下していたこと,業者の説明に問題があったことを主張して交渉したところ,損害賠償として300万円の支払いを受けることができました。
訴訟を提起すれば,より高額の賠償が認められた可能性もある事案でしたが,体調などを理由に依頼者が訴訟をのぞまなかったため,前記金額で和解しました。